株式会社家具の丸正
住 所:唐津市山田
業 種:卸小売業
従業員:15 名

企業概要と背景
家具の丸正は「半日過ごせるテーマパーク」をモットーに家具・インテリア・雑貨などを取り扱う小売業を営んでおります。 店舗に来て下さったお客様が「ワクワクするような」「宝探しに来ているような」感覚になって頂けるお店作りを目指しています。 元々唐津市朝日町に店舗を構えていましたが、令和6年4月27日に唐津市山田に新店舗をグランドオープンしました。 情報やモノが多種多様に溢れているこういった時代だからこそ、お客様のご要望に合わせた丁寧な接客を心がけており、 「誰にも教えたくない、家具屋さん」というのが最高の誉め言葉です。
DX相談の背景と課題
創業してから店舗運営にかかわる全ての情報を手書き書類(紙台帳)で管理していました。
それにより顧客からの問合せ対応の遅延やオーダーミス、在庫の欠品など様々な課題を抱えていました。
保管スペースも限界を迎えており BCP(事業継続計画)の観点からもデジタル化は急務だと考え、店舗のリニューアルに合わせてデジタル化を決意。
「何から始めたらいいのか?」「DXとはそもそも何なのか?」など、基礎的な部分も含めて唐津市DXイノベーションセンターに相談する事にしました。
DXの目的と導入プロセス
DXを学ぶにつれてデジタルを活用した「攻めの店舗」を目指したいと考えるようになりました。
顧客が来店するのをただ待つのではなく、顧客の購入履歴等の情報をもとに購買意欲・来店動機を促すような情報配信を店舗から発信していくようなイメージです。
そういった観点でも情報資産のデジタル化は急務でしたので、現状の情報資産の棚卸・可視化を行い、先ずは、売上情報と顧客情報のデジタル化を行う事となりました。
サポーティング企業
唐津市DXイノベーションセンターにご紹介頂いた株式会社フォーバル様に店舗DXに必要なシステム選定・導入含めたコンサルティングをお願いしています。 現状分析→課題把握→解決策立案を基に作成した RM(計画書)に沿って二人三脚で進めています。 現在は、タブレットPOS導入により売上情報が顧客情報と紐づいた形で可視化できるようになったため、それらのデータ分析含め「攻めの店舗」の基盤固めを行っています。
成果と効果
顕著な例として、スタッフ1人当たりが同時に持てる新築案件数が2~2.5倍になりました。
これは本来意図した目的ではなかったのですが社内の情報資産をデジタル化した事による一つの効用だと考えています。
紙台帳ベースの管理では先ず実現不可能な事でした。新築案件を担当するスタッフは4名程度おり、売上/利益に大きく貢献しています。
また、顧客からの問合せ対応時間の短縮により、案件の成約率が全体的に向上してきています。これも 1 つのデジタル化の効用で顧客満足度向上によるものだと捉えています。
社内の変化
正直な話、相談当初は DX に対して否定的・懐疑的なスタッフもいて一筋縄に行く雰囲気ではありませんでした。
ただ、そういった反応を示したスタッフも徐々にポジティブに捉えて興味・関心を示してくれるようになり、積極的に協力してくれるメンバーも若手を中心に増えてきた事が一番嬉しいです。
成功要因と今後の展望
まだまだ成功と呼べる形にはなっていませんが、店舗DXに向けた取組の成果は着実に出始めているので、後は、これをいかに維持継続・改善していくかだと考えています。 今後は、可視化した情報をもとに顧客に対する情報配信を行い、攻めの店舗の実現に向けた取組を実施していきます。